色つきリップ〜紅い唇〜

 


「何ともねえよ」


「でも……」


「いいから、部室片付けとけよ」


そう言って、大野が部室から出て行く。


バタンと勢いよくドアが閉められて、わたしは部室に一人取り残された。


床に散らばったスコアブックや本、備品の入ったダンボールを片付け始める。


大野がわからない……


怒っているかと思えばキスしたり、守ってくれたかと思えば怒鳴ったり……


「なんでこんなふうになっちゃうんだろう……?」


小さく呟いた時、涙が溢れて来た。