色つきリップ〜紅い唇〜

 


「……信用出来ねえな」


大野はそう言うとまた前を向き、


「やっぱりお前は、わかってねえよ」


また歩き出した。


「大野?」


そんな大野の言葉も理解出来ぬまま、また大野を追い掛けた。


「待ってよ!」


わたしの声を無視して、大野は歩き、部室のドアの前に立つ。


「オレ、着替えんだけど?どこまでついて来んの?」


「だって、カバン……」


「覗く気?」


その一言を残して、大野はわたしのカバンを持ったまま部室の中へ入って行った。