「大野キャプテン、美咲先輩がいる時に限って調子良くなるんですよ」 「まさか〜」 冷やかす桃ちゃんを軽くかわしながらわたしは笑った。 「本当ですよ。美咲先輩、ここ最近部活来なかったじゃないですか?もう見てられませんでしたよ」 桃ちゃんが続けて言う。 「さっきだって、『今日も美咲は休み?』と聞いてきたと思ったら探しに飛び出して行ったんですよ」 そんな桃ちゃんの含んだような言い方に、わたしは苦笑いした。 ・