「オレはそっちの方が嫌だ。」

「そっか…でも、渋谷くんといると楽しそうに見えるよ。」


…何が言いたいちびまるこ。

「ありがとう。瀬名くんのおかげで早く終わっちゃったよ!…お礼にこれ、あげる!」

オレの手のひらに、あまり見たことない形の2つの貝。

「2つ持ってるといいことあんだって。」

「いいよ。ちび…じゃなくて、キミが持ってればいいじゃん。」

「キミじゃなくて千世!津賀千世。…アタシ持っててもいいことないし。」

「何それ、矛盾してね?」

津賀は歯を見せて笑った。


よく笑う子だ。
普通なら歯がコンプレックスになって見せないはずなのに…

あんま気にしない子なんだね、キミは。


「じゃ、また明日ね。」


あー…

あー…


変なヤツらと関わってしまった。


普通に戻りたい…普通に。