姉が店に手伝いに行けない時は、自分から進んで店の手伝いをする事にした。


琢哉さんに会いたい一心で。


「店を手伝うの嫌がってたのにどうしたの?」


その話は琢哉さんの前で言わないでほしい。


琢哉さんと会えるだけで嬉しくて、琢哉さんと楽しく話しながら、いつも心の中でお姉ちゃんに謝っていた。


琢哉さんの事思っていたら、琢磨が急に泣き出した。


赤ちゃんが泣く時はオムツを変えてほしいとか、お腹がすいていると聞いた事がある。


オムツを変えて、どうにかミルクも飲ませる事が出来た。


赤ちゃんっはミルク飲むと直ぐに眠るんだね。


琢磨が寝てる間に、急いでカップ麺を食べた。


カップ麺を食べながらテレビをつけると、え、何このニュース、飛行機が墜落?


大阪行きのこの便に、確かお姉ちゃんが乗ってたはずだけど。


まさか、そんなはずないよね、その時携帯が鳴った。


手が震えて、上手く携帯が持てない。


「母さん、お姉ちゃんが、」


「奈都落ち着ついて、あの大阪行きの飛行機に阿紀が乗ってたか、今調べてもらってる。琢磨は大丈夫。」


琢磨はぐっすり眠っていた。


琢磨、ママは大丈夫だからね。


琢磨の小さな手を強く握った。