琢哉君が必死になって説明し出した。


ベビーベットが奈都の部屋に置いてあるのには、理由があるらしくて。


琢磨が夜泣きして奈都が眠れないのは悪いと、琢哉君がベビーベットを自分の部屋に運ぼうとしが、それを奈都が止めたらしい。


「奈都ちゃんだって学校あるし、俺が見るって言っても譲ってくれなくて、強行手段で一緒の部屋で寝る事にしたんです。」


なるほど。


頑固者同士。


「それで今日も一緒の部屋で寝る訳。」


琢哉君が飲んでいたコーヒーを吹き出した。


「母さん、そんな言い方しないでよ。」


奈都が琢哉君に水を渡した。


「奈都ちゃん、ありがとう。」


「どういたしまして。」


奈都顔が赤いよ。


気持ちがバレバレだ。


もしかして、琢哉君も奈都を女として意識してるのだろうか。


まさか、それはないだろう。


そうならない事を願った。


何処かで、そうなって欲しいと思いながら。