亜矢が私のお腹を触る。




「奈都のお腹の中に赤ちゃんが生きているんだね。」



「うん、不思議な気持ち。」



「俺にも触らせて。」



恐る恐る触る、柊人。



「私たちも母親のお腹の中に10ヶ月いて、生まれて来た。そして、私たち三人は出会ったんだ。」



なんだか、不思議な気持ちになる。



「命の誕生ってなんか凄い。中学生で子供生むなんて許して貰えないけど、私は負けないで頑張る。」



二人が頷いてくれた。




「奈都なら大丈夫だよ。早く琢哉さんの記憶が戻る事を願ってる。」



うん、必ず記憶は戻る。



「ありがとう、亜矢。」



「オバサンに連絡したから、すぐ迎えに来ると思う。」




ありがとう。



母の車で家に帰った。




駄目だね、これじゃママ失格だ。




本当に疲れてしまい、何も考えられなくて、そのまま眠ってしまった。