赤ちゃんの為にも現実を受け止めるしかないのかな。



ママが泣き虫だと笑われてしまうから。




「琢哉君は向こうへ行ってからほとんど休み取らず働いて、琢磨と買い物に行き事故にあったみたいよ。琢哉君は必ず奈都の事思い出すから、待っててあげようね。」



私は頷いた。



大丈夫だよ。



「赤ちゃんにパパいなくて可哀想だけど、ジージとバーバがいるもの。」



母さんが怒ってるし。



「まだおばあちゃんだなんて嫌よ。要さんならパパに見えるわよ。」



ぶっ。



父さんはかなり若く見えるから、それもありかな。



「お父さんは赤ちゃん生む事反対してるのかな。 」



複雑な感じみたいだ。



「賛成してる訳でないけど、奈都の気持ちを大切にしたいと思ってる。要さんは全力で奈都を支えるつもりよ。」



お父さんに電話をした。



【琢哉さんの事話してほしい。】



【琢哉君は私を見て担当医ですか?と聞いたから違うと話した。琢哉君は結婚して奥さんの阿紀が亡くなり、琢哉君は琢磨と一緒にうちで暮らしてにいたと話したよ。】




だけど、琢哉さんは何も思い出さなかった。




お姉ちゃんと結婚した事も自分の子供さえ忘れてしまったんだ。



琢哉さんはかなり疲れていたのかな。




今はゆっくり休んでほしい。




琢哉さんの事を思って、目をとじた。