お父さん、お母さん、本当にごめんなさい。



お父さんの存在がこんなにも大きな事に、今気づいたよ。



「妊娠した事は後悔したくい。中学卒業したら、いろりで働かせてほしいな。赤ちゃん生むまで、体を動かしていた方がいいし、お金もほしいからね。」



何処までやれるか分からないけど、自分の力で生きて行きたい。



「本当にそれでいいの。 」



うん、決めたんだ。


「元気になって、琢哉さんと琢磨に会いに行く。」



だからもう少し待っててね。



琢磨もおりこうにしててよ。



「奈都は言い出したら聞かないんだから、誰に似たのかしら、この頑固者。」




その日の夕食は美味しく食べられた。



お父さんから連絡が来ないな。



「父さんは琢哉さんに会えたのかな。」



それにしてはおかしい。



「飛行機だからついたと思うよ。」



父さんは今頃、琢哉さんと何を話しているのかな。



父さんからの連絡をひたすら待った。



琢哉さんは、私の妊娠に驚いているだろうな。



琢哉さん、この子生んでもいいよね。



琢磨の弟か、妹が生まれるんだよ。



琢磨はもうお兄ちゃんなんだからね。