ベットの中に琢哉さんがいる事を確めて、着ている物を全て脱ぎ捨て、琢哉さんが眠るベットの中へ入った。


私の肌が琢哉さんに触れる。


琢哉さんが驚いて、私を見た。


「奈都ちゃんどうしたの?何でここにいるの。」


私を拒否しないでほしい。


「最後のお願いを聞いて下さい。」


驚いて引くよね。


「最後のお願いって。 」


恥ずかしいけど、勇気を出して言葉にした。


「抱いてほしい。」


「奈都ちゃんそれは駄目、出来ないよ。」


分かってるけど。


このまま離れてしまうのは悲しい過ぎる。


「約束がほしい。琢哉さんをいつまでも待つつもりだから。」


お願い。


「奈都ちゃん。」


琢哉さんに私の全てを見てほしい。


「私はもう子供じゃないよ。」


琢哉さんは最後まで、拒んだ。


「奈都ちゃんの気持ちだけ貰っておく。」


そんなの嫌だ。


恥ずかしい気持ちを必死に隠して、決心したのに。


後戻りなんか出来ない。


「一人の女として見てほしいの。」



お願いだから、私を見て。


琢哉さんに抱き締められた。


「奈都ちゃんは綺麗だよ。」


私は幸せ、琢哉さんに愛されて本当に幸せです。


《お母さんありがとう。》


琢哉さんは優しく抱いてくれた。


嬉しくてずっと泣いてしまったけど。


もう絶対に泣かないって決めたのに。


この涙は嬉し涙だから。


横で眠る琢哉さんにありがとうのキスをして、部屋を出た。


さようなら、琢哉さん。