泣いてばかりいる私を父さんがかなり心配してる。


ごめん、心配かけて。


「どうしたんだ。何か辛い事でもあるのか。 」



何もないと首を振った。


「お父さんと会えたのは嬉しいけど、別れなくてはいけない人がいるの。別れが辛くて。」


お父さんの前で、又泣いてしまった。


本当に駄目だ。



「その人と別れてもお互いが必要と思い続ければ、きっと又巡り会える。今度会った時、その人が奈都の運命の人になるよ。」


そうなの。


お父さんとお母さんのように、又巡りあえるんだね。


「運命の人なら遠く離れても、必ず又会えるんだね。」


お父さんが言うと、本当にそう思えるから不思議。


お父さんのことばなら信じられる。


「お母さんと私が出会ったように必ず会える。奈都はその人を信じて待ちなさい。」



うん。


琢哉さんを信じたい。


「お父さんありがとう。気持ちが楽になったよ。」


私は運命を信じる。


もう一度、琢哉さんと巡り会う。


だからね。


今はさよならするよ。