何で私の為にそこまでしてくれるのだろうか。


私には兄弟はいないから、風間3兄弟が羨ましい。


3人は私の大切な友達。


この日はぐっすり眠れ、次の日検査結果に以上はなくて無事退院した。


母が琢磨を連れて迎えに来くると、琢磨が私に抱っこをせがむ。


「琢磨は奈都の顔、忘れてないね。」


9ヶ月になった琢磨かなり重い。


「マ、ン、マ 。」


マンマって、ご飯のこと。


「琢磨がなんか言ったよね。」


「琢磨はお腹すいたのかな。」


ミルクもないし。


急いで帰えろう。


母が駐車場から出ようとした時、昨日会ったった橋本先生がいた。


「母さん、あの人知ってる?」


母が橋本先生に視線を向けた。


母は車を出そうとしない。


「この病院で小児科医してるんだって。昨日中庭にいたら声掛けられたんだ。」


母が動揺していた。


どうしちゃったの。


「母さんの知ってる人。」


「何でここにいるの。」


母さんの様子がおかしい。


「母さん、大丈夫。 」


橋本先生と母さんはどんな関係なのだろうか。


知りたいけど、知るのが怖かった。


母さんは何も話そうとしないから、よけいに不安になる。