兄弟力を合わせ、琢哉さんと南の結婚を止めなくては。


これ以上南の好きなようにはさせない。


「どんな事をしても南さんの結婚を阻止する。」


「真人兄も協力してくれるよな。」



「奈都ちゃんの為に、琢哉さんと琢磨君の為にも結婚はさせない。」


真人兄がこんな姿を始めて見た気がする。


いつも冷静で穏やかで、怒ったことなど全くない人だから。


「南を呼び出して、アイツの正体を暴き証拠を掴む。」


呆れ顔の真人兄。


「どうやってするんだ。」


「南をデートに誘い、安心してベラべラ喋った事を録音する。いい考えだろ。」


そんな顔をするなよ。


俺は本気だ。



「そんな簡単に話すだろうか。」


南は簡単にボロは出さないと思うから。


この方法しかない。



「あの女は一筋縄ではいかない。ホテルに誘えば俺に気を許して本音を話すと思うんだ。」


絶対の自信がある。


奈都は反対するだろうけど。


「秋人にそんな事までさせられない。私が南さんに話をつける。」


そんな簡単な問題ではないんだ。


南がしらを切ればそれでおしまいだし。


「無理だよ。相手が悪すぎ、南が奈都ちゃんに何するか分からない。俺と秋人に任せてほしい。」


奈都を危ない目に合わす訳にはいかない。


これ以上奈都を不幸にしたくないんだ。


奈都、一人で頑張らなくてもいいから。


俺たち兄弟を頼ってほしい。


俺たち三兄弟は最強だ。


真人兄は奈都の本当の気持ちに気づいてるのでは。


真人兄も失恋決定だな。