真人兄に誉めらた事なんてないのに、今日の真人兄はおかしい。


ここ最近、真人兄とまともに話してなかったな。


「真人兄に誉められても、全然嬉しくない。」


「琢哉さんと南さんはお似合いで、琢磨君のいいお母さんになってくれると思ってた。会社の力で琢哉さん縛りつけるだなんて、南さんが怖くなった。」


南さんの事を真人兄が信じてくれるか不安になるが、真実を知らないまま大変な事にる可能性もある。


それだけは避けたい。


「今から俺が話す事に多分驚くだろうし、信じられないと思うけど、それがすべて真実だから、覚悟決めて話を聞いてほしい。」


「分かった。」


大きく息を吸い込んだ。


緊張して上手く話せるだろうか。


「南はとんでもない女なんだよ。色んな男と遊んでるし、俺も誘われた。南は高校の時、奈都の姉ちゃんを虐めた事を日記に書いてあるんだ。」


真人兄は驚きのあまり、ことばが出ないようた。


「秋人本当なのか。その日記を琢哉さんに見せればいいだろ。」


多分そう言うと思ったけど。


「その日記見てないからそう言えるけど、阿紀さんはこの日記を絶対琢哉さんに、見られたくないって書いてある。」

俺も少し読ませてもらったが、あまりにも酷い内容で、口にすることなど出来ない。


奈都が南さんを嫌う真実。


あまりにも残酷すぎて体が震えた。


阿紀さんがどんな思いをしたか、それを思うとたまらない。

阿紀さんは琢哉さんと出会えて、幸せな結婚が出来たというのに。


阿紀さんは亡くなってしまった。