「「「なにこれー。」」」

晴れ渡る空とグラウンドに
甲高い女子の声が響いた。

その理由はというと・・・
サッカー部にイケメンが、1人もいなかったのだ
ブサイクもいないが、どこからかくさいにおいが
するし、荷物は散らかって足のふみばもない。

マネージャーはどうやらいないみたい。

「もえー。テンション低くなってるよー」

「そりゃ。低くもなるよ。こんなんじゃ。」

だってかっこいい人がいて
それで私がマネージャーになってさ、
それでそのまま2人は結ばれる!って
思ってたのにー。

「まあ、その理由が分からなくもないけどね。」

「帰りたい。」
これほどまでに、期待を大きく裏切られた
ことは、今まで一度もないと思う。

「もえ。帰ろっか?」
「うん」

さっきまであった人だかりはいつのまにか無くなっていた。