次の日雅輝は約束通り来てくれた。


単純だってわかっているけどちゃんと雅輝が来てくれたことが嬉しかった。


『何ニヤけてんだよ。そんなに俺と一緒に散歩したかっ『違うから!久しぶりの散歩が楽しみなだけ!』


私が雅輝の言葉を遮ると、雅輝は"はいはいそうですか~"なんて言いながら私をフワッと優しく抱き上げて車椅子に乗せてくれた。


『キャッ!』


雅輝の両手がいきなり私に触れた瞬間私は不覚にもドキッとしてしまった。


『何驚いてんだよ(妖笑)』


顔は見えなくても笑っていることがわかる。



…絶対狙ってやってるし。



『いきなり持ち上げられたら誰だって驚くよ!!』


『気配でそれくらいわかれよな~』


『…わざと驚かせるようにしたくせに。』


私がそう言うと、雅輝は笑いながら軽く頭をポンポンしながら拗ねるなよ~と言っていた。


何故かはわからないがさっきよりも心臓が早く動いて雅輝に心臓の音が聞こえるんじゃないかと思う程だった。


その理由を雅輝がからかうからだと自分を半ば無理やり納得させ、雅輝と2人で病室を出た。