結局考えが纏まらないまま朝になってしまった。


今日は雅輝来るのかなぁなんて考えているとコンコンッとドアをノックする音が聞こえた。


『どうぞ』


いつもみたいに素っ気なく返事をするが内心雅輝なのではと心臓バクバクだった。


『彩華ちゃん。もう起きた?朝ご飯運んで来たから食べてね。』


入って来たのはいつもご飯を持ってきてくれる看護婦さんだった。


中庭のことを教えてくれたのもこの人。


雅輝でなかったことにホッとしたけど少し残念な気もする。


ってなんで残念がらなくちゃいけないの!?

ここは普通安心する所じゃない!

しっかりしろ私!


心に違和感を感じたがあえてその違和感を意識しないようにした。