『まさか雅輝が手術のこと知ってたなんて…』

1人ベッドの上で呟く。

あの後雅輝と一緒に行きと同じようにお喋りをしながら部屋に戻って、雅輝が帰ると今日1日のことを思い出していた。

手術は受けないって決めていた。

失敗するのが怖かったのもある。

だけどそれよりも自分の目にメスが入るというのが何よりも怖かった。

そんな気持ちからもう何年も前から手術をしないと決めていたはずだったのに…

雅輝の言葉だけでこんなに決心が揺らいでいる。

『はぁ…』

深いため息を吐いても何も変わることなどない。

だが吐かずにはいられない。

『もうどうしたらいいのよ…』