ねぇ、好き?




洗面所に行くと、お母さんが顔を洗っているところだった。



『そう、珍しいわね。…ちょっと待ってね』



お母さんが終わるのを待っていると



――ピ―ッ



やかんが、お湯が沸騰したことを知らせた。



『あらっ、お湯が沸いたのね』



お母さんはそう呟くと、顔を拭きながらキッチンへ行った。



さ、あたしも顔洗おっ。



「うわ…ぶっさいく」



鏡に映る自分の姿に驚く。