次の日、私は大橋君を
呼び出した。

「愛内さん!」
「急に…ごめんね」
大橋はテニス部でさわやかで頭よくて。モテる。

でも、私の好きな人は
不器用で意地悪で暗い。

「手紙ありがとう。気持ちは嬉しいんだけど…ごめん」
「他に好きな奴いるの?」
「うん…ごめんなさい」

私はその場からいなくなろうとした。

グイッ
「ちょっと待てよ。俺じゃだめなの?そいつより俺のがいいって」

大橋君は私の手を強い力でつかんでいる。
「ちょっ、痛い…」
「なあ、俺にしなよ!」

大橋君の顔が私に近づいてきた。男の人の力に勝てるわけのない私。

やだっ…