先生は、私の気持ちをさっしたのか

「先生から目のことは説明しよう」

そう言って、話してくれた。

無反応だった。

私は、顔を上げることができなかった。

そのまま授業が始まった。

一番後ろの窓側の席で、私はじっと外を見つめた。

このまま、休み時間が来なければいいと思った。

《キーン コーン…》

授業が終わり、10分間の休み時間が始まった。

私にとっては、長い長い大嫌いな時間だ。

私は気配を消すかのように、動きもせず、また、じっと外を見つめた。

早く休み時間が終わるのを祈った。

チャイムがなり、私はホッとした。

「何もなかった…」

と思ったその時、私の机の上に、クシャクシャに丸められた紙が飛んできた。

私は、目をつぶった。

「机の上からこの紙を消して下さい」

私はそう祈り、ギュッとつぶった目をそっと開いた。

消えてはいなかった…

また、あの恐怖がよみがえった。

そのとたん、私は気を失い倒れてしまった。
気が付くと、保健室のベッドの上にいた。

家に帰ってお母さんに電話しよう…

「もう学校なんてイヤだ…」

その時、私は何か違和感を感じた。

倒れた時、無意識に握ってしまったのだろう。
私は、あのクシャクシャに丸まった紙を握っていた。

私は、そのクシャクシャの紙を開いた。

涙でぼやけた目をこすりながら、かすかに見える目をつかった。

私は何度となく、イヤな事を書かれた紙を投げつけられてきた。

「もうこれで、終わりにしたい…」

そう思った。