十五の妄影(もうえい)

僕のそんな想いも知る事なく、男子生徒達は勝手に盛り上がる。

「どんな女が来るのかな?」

「相当な美人らしいぜ!」

「石田の癖に生意気だな、そんな美人の女子大生の知り合いがいるなんて」

やめろよ…。

「女子大生か…大人の女だよな」

「色々知ってるぜ、多分。レクチャーしてもらおうぜ」

やめろ…そんな言い方するな…。

「でも俺達にいきなりさせてくれるかな」

「構わねぇよ、言う事きかなきゃ無理矢理させればいいんだ。こっちは十人以上いるんだからな」

止せよ…やめろ…。

「そんな事していいのかよ?」

「心配いらねえよ」

リーダー格の男子生徒が、蔑むように僕の顔を一瞥した。

「石田の知り合いの女子大生だ。石田と同じように痛めつけて言う事きかせりゃいい」