靴も…。

佐奈さんに貰ったスニーカーまでも穢された。

正しい見本である筈の警官にまで、まるで不審者みたいに扱われた。

僕の大切なものが、何もかも奪われる。

僕の誇りが、尊厳が、人間として大事なものまでもが、全部崩れていく…。

この世の中は、僕を何一つ肯定してくれない。

ほんの些細な幸せすらも奪う。

否定する。

認めない。

許容しない。

僕は…この世に存在してはいけないのかもしれない…。

だからみんなして、僕を蔑むんだ。

僕は…石田晋作という人間は、誰にも認められないまま、こうやって一生蔑まれ続けるんだ…。