十五の妄影(もうえい)

凶暴な発射音と共に弾丸を吐き出すM4A1カービン。

しかし妄影はその翼で僕を包み込む。

僕が動けなくても、自分の意思で僕を守ってくれる。

…妄影は、僕の親友だった。

こんな親友が、ずっと欲しかったんだ…。

僕が辛い時、悲しい時、苦しい時、ずっとそばにいてくれる。

どんな時でも僕を庇ってくれる。

僕を裏切らないでいてくれる。

妄影だけは、僕の味方なんだ…。

僕を包み込んだ妄影によって、隊員達の銃撃は完全に防がれる。

SATとの攻防の焼き直しのようだった。

特殊作戦群の攻撃は、全く妄影に通用しなかった。