十五の妄影(もうえい)

避難して、誰もいなくなった校庭。

その真ん中で僕は叫ぶ!

「みんなして僕を悪者にしたければすればいい!僕は一人ででも戦ってやる!僕を否定する奴はみんな敵だ!みんな消えてしまえ!」

僕の感情を栄養にするみたいに、黒い翼と化した妄影が大きく広がる。

その力を誇示するみたいに。

…それは奇しくも、イジメをする人間と同じように見えた。

力を誇示し、虚勢を張り、脅し、威圧し、恫喝し。

そうする事で弱者を虐げる。

客観的に見れば、最低な姿だった。