十五の妄影(もうえい)

そりゃあ晋作君のやってる事は、決して正しい事じゃない。

人命第一の警察が、犯人を制圧するのはわかるけど…。

晋作君だって止むに止まれない事情があったのに!

そんな晋作君を傷つけるっていうの!?

憤りを覚える中。

「道を!道を開けて!」

物々しい装備を身にまとった隊員達が、駆け足で校門を通過していく。

如何にも屈強といった感じの男達。

彼らがSAT。

テロや凶悪犯罪制圧の為に組織された、警察の特殊急襲部隊。

そしてこれから晋作君を傷つけようとしている人間だった。