「お―い
試合始まるぞ―」
俺は友達に呼ばれ
走っていく
陽菜は右手でこぶしを
作ってガッツポーズを
する
多分俺に頑張って
と伝えたいんだと思う
陽菜が前に俺に言った
「今、
隆太が一生懸命
走っている事が
バスケしてる事が
戦ってる事が嬉しいって
もう一度、頑張ろう
としてくれた事が
嬉しいって
陽菜は僕が辛い時
いつだって元気をくれた
応援してくれた
それが嬉しかったように
僕も陽菜にとって嬉しい
と思う事をしたいと思うから
陽菜がいてくれたから
僕はいまここにいる
陽菜にとって僕も
そんな存在でありたいから
だから僕は
走る事を
戦かう事を
やめたりしない

