罪悪感でいっぱいになり大粒のしょっぱい雫を流してるあたしに慧くんはそれだけ言うとまた来た道を戻っていった。
「待って・・・待って・・よ、慧・・・くん」
涙でうまく話せないあたしに優しくしかし切なそうな笑顔で見てまた歩いていく。
その笑顔があたしには鋭い矢となって突き刺さった。
「慧くん・・・い・・たいよ」
そういってるのに慧くんは振り向かない。
だんだん慧くんの背中が小さくなって見えなくなった。
「ウ・・・」
突き刺さった矢の痛みなのか
それとも罪悪感で胸が痛むのか
なにもわからなかった。
そこで夢は途切れた。
目を開けて一安心するあたし。
それと同時に不安が襲ってくる。
あれは夢でよかったのか・・・?
現実であればあきらめがついたかもしれない。
現実であれば素直になれたのかもしれない。
ただ気になったのはなぜ慧くんが知っていたのか。
なぜあたしが先輩に特別な思いを抱いていることをしっていたのか?
夢だったということは百も承知でも気になって仕方なかった。
