なぜか話しかけてはいけないような気がしたから。
教室に戻る頃にはもういつもの慧くんに戻ってて
「ほんじゃまた明日な☆」
「うん!バイバイ」
いつもどおりに帰っていった。
あたしはそのまま教室の鍵を閉めて職員室に鍵を返し昇降口まで歩いていた。
「あれ・・・?友菜ちゃん?」
ふと名前を呼ばれて振り返るとそこにはエナメルバッグを持った高木先輩が
「あっこんにちは^^」
「どーしたの?こんな時間に」
「委員会で・・・」
「仕事?お疲れ様」
「お疲れ様です。」
先輩は笑ってあたしの頭をポンポンっとした。
「先輩は部活ですよね?」
「なんで知ってるの・・・?俺、言ったっけ?」
「いえ、さっき体育館の横通ったら練習してたのを見て」
正式には高木先輩ってこと名前でわかったんだけど(汗
「見られた・・・?」
「はい。バッチリ!」
先輩は照れた様子で
「俺、下手だからな・・・。見られてたなんて恥ずかしいよ」
と言った。
先輩が・・・下手?
あんなにシュート決めてた先輩が・・・?
「そんなことないですよ。すごいシュート決めてたじゃないですか」
「えっ?シュート練まで見てたの?」
「はい☆正確にはシュート連から見てました」
「マジで恥ずかしいわ・・・」
うつむき加減で話す先輩はいつものチャラさが全くなかった。
