それは・・・ここ何日前の話。



私達は、大会へ向けて今、全力投球をしている。



だから、1年生を見るのは先生の役目。



そう、先生は1年生に付きっ切りだったのだ。



練習が終わると先輩達はいつものように帰る。



しかし1年生は、なかなか先生から離れようとしなかった。



「もうお前達も帰れ!」



と言う先生の言葉にも、



「えー。もう少し話そうよぉ。」



と帰る気配を見せない。



「春先輩はもう帰っていいですよぉ。」



なんて、私は言われたりして。



私が先生の方をチラッと見ると、



申し訳なさそうに見る先生。



「さようなら!」



私は一人で帰るしかなかった。