バスから下りた私達は見たことのない景色の中で呆然とした


「ココ…ドコなんだ?」


「あはは…は…は…」


笑って誤魔化す私


こんな田舎、右も左もわからない


私は方向音痴だもん


「バス停に時刻書いてんだろ…見てくるから待ってろ」


和真は道路を渡って向こう側のバス停に向かった


私がついて行かなかったのは、ココが陰だから


夕方とはいえ日差しがまだ強く、アスファルトを照りつけている


私は陰になっている辺りを見渡した


裏は山なのかな?


たくさんの木のおかげで今いる陰が出来ていた


和真が走って戻って来る足音が聞こえる


次の瞬間、私の頭の中は真っ白になった