部屋に入るとお父さんはイスに腰掛けた
「葵は部活に入ったのか」
「うん。サッカー部のマネージャーに」
「大丈夫なのか。受験生だろ」
「大丈夫。ちゃんと勉強もするよ」
「そうか」
お父さんはコーヒーを飲み干し自分の部屋へ向かった
いつもこんな感じ
たいした会話もない
特に最近は勉強の話ばっか
1人は寂しいと思うけど、お父さんとは気まずい…
息がつまってしまう
私はキッチンへ行きお父さんと私の分の料理を作った
お父さんの分にラップをかけて冷蔵庫に入れた
ご飯を一緒に食べた記憶はあまりない
中学生になってからは1度もないかもしれない
私は1人でご飯を食べてお風呂に入った


