桜の木の下で…―運命に導かれて―




ん?


多恵ちゃん、忘れ物でもしたのかな?



「多恵ちゃん、忘れ物?」



と、言いながらドアを開けた。


でも……。


そこに立っていたのは多恵ちゃんじゃなく……。


私は顔をゆっくり上げていった。


私の目に飛び込んで来た人。


それは、一海さんだった……。