私は上半身を起こした。


隣には多恵ちゃんが眠っている。


昨日、私たちは同じベッドで手を繋いで寝た。


柱に掛かっている時計を見ると、5時半少し前。


今日はギリギリじゃない。


私はそっとベッドから出た。



「桜子ちゃん?」



後ろで多恵ちゃんの声がする。


振り返ると、多恵ちゃんがベッドの上に座っていた。



「おはよう」



私はニッコリ微笑みながらそう言った。



「おはよう」



多恵ちゃんもニコッと微笑む。



「今日は早いね」



うぅっ……。


昨日はギリギリまで寝てたから……。



「目が覚めちゃった」



私は“アハハ”と笑った。