桜の木の下で…―運命に導かれて―





「遅くなって申し訳ありません」



多恵ちゃんはそう言いながら台所に入った。



「遅い!」



小泉さん、怒ってる。


この人って笑うことあるのかなぁ?


てか、小泉さんってダースベイダーの曲が似合う感じよね。



「申し訳ありません!」



多恵ちゃんが頭を下げる。


私も一応、頭を下げておく。



「早くお花を生けて!」


「はい!」



多恵ちゃんが、花器を出して花を生け始める。


私は何をしたらいいんだろう……。


それにしてもいい匂い。


煮物の匂いが鼻を掠める。


お腹空いたなぁ……。



「桜子さん!何ボーとしてるんです!これを和室に運んで!」



お盆に乗ったお茶を渡された。



「はいはい」


「“はい”は1回!」



ぷっ……。


一海さんと同じこと言ってる。


私はお盆を持って和室に行った。