桜の木の下で…―運命に導かれて―




朝ごはんを済ませて自分の部屋に戻った。



「はぁ……」



溜め息をつきながらベッドに座る。


何かもう疲れちゃった。


“コンコン”


部屋のドアをノックする音がした。



「はい」



ドアに向かって返事をする。



「桜子ちゃん?入っていい?」



多恵ちゃんだ!



「どうぞ~!」



私がそう言うと、ドアが開いて多恵ちゃんが入って来た。



「多恵ちゃんどうしたの?」


「うん……。小泉さんがね……」



また小泉さん?


今度は何?



「桜子ちゃんの髪の毛を結って来いって言われて……」



私がウンザリって顔してたから多恵ちゃんがビビってる。



「あっ!ゴメンね……。別に多恵ちゃんの事が嫌なわけじゃなくて……」



何言ってるんだ私は。



「わかってる」



多恵ちゃんはそう言って微笑んだ。


良かった。