「……子!……桜子!」
ん?
誰かが私の名前を呼んでる……。
「……は、い?って、うわぁ!」
目を開けると、目の前に一海さんの顔が……。
眉間にシワを寄せて私を見てる。
「座ったまま寝れるとは器用なヤツだな」
一海さんは、そう言ってクスッと笑った。
「あ、ゴ、ゴメンなさい……」
私は恥ずかしさのあまり下を向いた。
「まぁいい。おかわりだ」
「はい?」
顔を上げて一海さんを見る。
「おかわりだ!」
もう1度、そう言った一海さんは私の目の前にお茶碗を差し出した。
あ、そっか……。
今は朝ごはんの時間だったんだ。
……って。
「はぁ?私が?何で?」
私がそう言うと、一海さんの眉間のシワが更に深くなる。
そのシワ、アイロンで伸ばしてやろうか!と思うくらいシワが寄ってるし。