先生について後ろを歩く。
『西園寺家之墓』
そう書かれたお墓の前で先生が止まった。
背が低いお墓は、まるで外国のお墓のようだった。
ここに、一海さんが眠っている。
なぜが胸がキューっと締め付けられる思いがした。
涙がポロポロ零れてくる。
一海さん……。
私は、お墓にお水をかけて、先生のお母さんに分けてもらったお線香と買って来たお花を供えた。
そして、カバンから本を取り出す。
それをお墓にそっと置いた。
「一条、それ……」
先生が驚いた顔をして、そう言った。
「これは一海さんのものだから……」
「でも……」
「いいんです」
私は泣き笑いの顔をしながら先生にそう言った。
いいの。
これは一海さんの本なんだから。
私は、お墓の前にしゃがむと手を合わせて目を閉じた。



