桜の木の下で…―運命に導かれて―





「こら、裕介!そんなに笑わないの!」



先生のお母さんはそう言いながら、応接室に入って来た。


そうだそうだ。


もっと叱ってやって下さい。



「だってさぁ……」


「だってじゃありません!」



先生にそう言ったお母さんは、私の方に向いて優しい笑顔を見せる。



「ゴメンなさいね」



そう言って、苦笑いをしながらお茶と和菓子を出してくれた。


先生にお母さんの実家であるこの家は、今は先生の伯父さん、つまり先生のお母さんのお兄さんが住んでるらしい。


で、伯父さんの奥さんは2年前に病気で亡くなり、先生のお母さんと伯父さん兄妹の両親、多恵ちゃんと一里さんも亡くなり、伯父さんの子供も都会に出て仕事が忙しかったりして、なかなか帰って来れない。


伯父さんの奥さんが亡くなって、伯父さんと多恵ちゃん2人で住んでいる時から、毎週土日の休日は用がない限り先生とお母さんは、こうしてここに泊まってるみたい。


今は、先生のお母さんだけが多恵ちゃんの49日が終わるまで、この家に泊まって、先生は毎週土日に顔をだしていると、先生のお母さんが話してくれた。