“西園寺” インターホンの少し上にある木の表札。 そこに、達筆な字でそう書かれていた。 西園寺って……。 「先生……」 「ん?」 「ここ……」 「俺の母親の実家」 先生がそう言った時だった。 門が開き、中から上品な年配の女性が出て来た。