紙を受け取り見ると、駅の名前と、その駅の行き方が書いてあった。
それから携帯番号も。
「明日、その駅まで来い」
「えっ?」
「何時がいいかな……。10時でいいか」
先生はブツブツと1人でそう呟いて、私の方を見た。
「明日、10時に書かれてある駅の改札を出たところで待っとけ。あっ、時間は自分で調べとけな。多分、10時前後にその駅に着く電車があるはずだから。迷子になったら、そこに書いてある番号に電話しろな」
どうしてこの駅で待つのかとか聞きことも聞けず、ただ頷くしなかった。
ただ、駅名と、その駅の行き方だけ書いてあって、お墓までの行き方は書いてない。
この駅の近くにお墓があるの?
……って、10時前後に着く電車があるがずって、もしなかったらどうするのよ。
「じゃあ、俺は仕事に戻るから」
先生はそう言って、手帳をスーツの内ポケットにしまう。
そしてピアノの蓋を閉めると、音楽室から出て行った。



