桜の木の下で…―運命に導かれて―





「実はな……俺のばあちゃんに一条桜子って子を探して欲しいって頼まれたんだ……」


「おばあさんに?」



先生のおばあさんが私と関係あるの?



「昔、不思議な女の子と出会ったって話してくれたことがあったんだ。


名前は一条桜子。


ずっと想い続けてた人と結婚できたのは一条桜子って子のお陰だったって言ってた。


その子とは同じとこで働いていて仲が良かったらしいんだ。


でもな、その子が仕事を辞めなきゃいけなくなって、別れの日に“ありがとう”が言えなかったって……ずっと気にしてたみたいなんだ。


自分で探そうと思ったんだけど、なかなか見つからなかったらしい。


ばあちゃんも年を取って病院に入院しちゃってな。


俺が見舞いに行くと、いつも一条桜子の話をしてたんだ。


でな、ばあちゃんが俺に探して欲しいって頼んできたんだ」



あれ?


先生が話した事って……。


でも、あれは夢だった、はず……。


もしかして話が似てるだけで私には関係ない事かもしれない。


先生が探していた一条桜子って私と同姓同名な人なんだろう。