桜の木の下で…―運命に導かれて―




さっきから彼の言ってる意味がわからない。



「じゃーな。キミも早く帰れよ」



彼はそう言って手をヒラヒラさせると私に背中を向けて歩きだした。


夕陽ヶ丘から彼がいなくなった。


私はゆっくり立ち上がる。


制服のスカートをパンパンと手で払った。


昼間とは違う冷たい風が吹き抜ける。


これも夢?


私はホッペをつねってみた。



「いたっ!」


ホッペにジンジンした痛みが広がる。


夢じゃない……。


私は鞄を持つと夕陽ヶ丘を後にした。


彼の正体がわかったのは次の日だった。