桜の木の下で…―運命に導かれて―





「冷えてきたし、ここにいたら風邪ひくぞ?」


「あの、あなたは?」



桜の木に寄りかかり空を見上げてる彼。


一海さん?


彼が一瞬、一海さんに見えた。


“ドキッ”とする。


でも、あの出来事は夢だったんだ。


事故に遭って、意識がなくて……。


病室のベッドで眠ってた時に見た夢。


だから一海さんがいるはずない。


だって一海さんは私が夢の中で創りだした人なんだから。



「俺?明日になったらわかるよ」



彼はそう言って、私を見ると微笑んだ。