「………きろ!おい!起きろって!」


「…………んっ」



ゆっくり目を開ける。


太陽の光が眩しくて、思わず目を閉じてしまった。


そしてまたゆっくり目を開けると、1人の男性が私の顔を覗き込んでいた。



「うわぁ!」



ビックリして思わず声が出てしまった。


慌てて上半身を起こす。



「こんなとこで寝てるなんて無防備過ぎだろ」



彼がクスッと笑う。



「あの……」



この人、誰?


どこかで見たことあるような……。


誰かに似てるような……。



「やっと見つけた。一条桜子さん?」



彼がニコッと笑う。


やっと見つけた?


どういう意味?


彼は私を探してたの?


でも私は彼のことを知らない。


彼は一体誰なんだろう……。