桜の木の下で…―運命に導かれて―




でも、やっぱり夢?


私は自分のホッペをつねってみた。



「いった!」



ホッペに痛みが走る。


夢じゃないの?


じゃー、やっぱりタイムスリップしちゃったの?


あぁ!!わかんない!!!


わかんないよーーー!!!


私は頭を抱えた。



「おい!今度は何だ?」



その言葉に彼の顔を見ると、怪訝そうな顔をして私を見ていた。



「ちょっと考え事……」


「ふーん」



冷たく言い放つ。


もう、夢でもタイムスリップでもどっちでもいいや。


考えるだけ頭が痛くなる。


私は決意した。


これが夢なら夢から覚めるまで、この世界で生きていこう。


これがタイムスリップなら2016年に戻れるまで、この世界で生きていこう。


そう決めた。