「失礼します」 私は襖を開けた。 一海さんのお父さんが胡座をかいて座ってる。 「おぉ!桜子さん!」 一海さんのお父さんは笑顔でそう言った。 「お呼びですか?」 「まぁ、こっちに来て座りなさい」 一海さんのお父さんが手招きをする。 「はい……」 私は襖を閉めて中に入り、一海さんのお父さんの向かいに座った。