桜の木の下で…―運命に導かれて―




もぉ!我慢できない!


我慢の限界を感じた私は部屋を出て外に出た。


これから毎日毎日こうなの?


ストレス溜まっちゃう。


壁の向こうに好きな人がいる。


ほんの数十センチ向こうに。


でもその人は手の届かない人。


一海さんは美乃さんのものだから……。


それに私は、この時代の人間ではないから。


叶わない恋……。


そんなのわかってる。


でも……私は……。


私は夜空を見上げた。


黒い空に無数の星が輝いていた。


涙で視界がぼやける。


あふれた涙が目尻から流れた。


私もこの涙のように流れてなくなりたい……。