桜の木の下で…―運命に導かれて―





「泣いてたら、可愛い顔が台無しだよ。だから、もう泣かないで?」



一里様が指で涙を拭ってくれた。


再び私の体が“ビクッ”と反応した。



「多恵ちゃん……好きだよ……」



一里様の顔が近付いてくる。


私の唇に一里様の唇が重なった。


一里様との初めての口づけは甘い甘い味がした――……。