桜の木の下で…―運命に導かれて―




部屋の外には美乃さんもいた。



「どうなさったの?」



私の姿を見て、驚いた顔をしている美乃さん。



「いや……何でもない……」



一海さんが言った。



「すまないが、こいつに何か羽織るものを貸してやってくれないか?」


「少しお待ちになってて?」



美乃さんは自分の部屋に入り、白いカーディガンを持って出て来た。



「これ、どうぞ?」



カーディガンを私に手渡してくれた。



「あ、ありがとうございます」



私はカーディガンを羽織った。



「これで失礼するよ」



一海さんが美乃さんに微笑む。



「えぇ」



と、呟いた美乃さんの顔が赤くなった。



私は一海さんに腕を引っ張られたまま二階堂家を後にした。